Michaela Term(秋学期)Module紹介③
今回はModule紹介3つ目! 秋学期授業よりEntrepreneurship and EnterpriseよりInnovationの授業です。
前回まではPoliticsの学部より、Introduction to Peace Studiesと Media, Religion and Politicsについてご紹介してきました。
Introduction to Peace Studies
Media, Religion and Politics
今回はそんなPoliticsとは離れたビジネスの分野から、innovationという近代的な科目についてどのようなことを勉強しているのか紹介します!
まず、innovationと聞いて皆さんはどのようなものを思い浮かべるでしょうか?
数年前より、劇的に私たちの生活に変化を与えたiPhone
昨今大きく話題になったGoogle Glass
この授業は、このようなInnovative productがなぜ生まれたのか、どのように発展してきたのかを学ぶものです。
Politicsの授業と圧倒的に違うところは、比較的新しく現在進行形でどんどん進化していっている分野であるということ。そのため、話題になる題材がとても身近なものが多いように感じます。
️ ENSI313: Innovation
授業スタイルはLecture1時間、Workshop2時間、グループワーク(私の班は毎週日曜日に1時間ほどミーティング)
これとは別に、毎週自己リサーチを進め学んだことをまとめるLearning logを提出。
これまでに学んできたトピックは、
・Innovationとは?
文献的定義によれば、Innovationには大きく4つのポイントに分けられるようです。
Product, Process, Position (Industryの中での), Organization(management)
私たちが想像するInnovation商品、iPhonenなどは最初のProductに該当するものですね。
知人がFacebookでシェアしていて、思わず購入してしまっこちらの書籍では、
「捨てない未来」はこのビジネスから生まれる―――赤字知らずの小さなベンチャー「日本環境設計」のすごいしくみ | 岩元 美智彦 | 本 | Amazon.co.jp
技術だけでは事業は回らない。技術は、それを活かす仕組みとセットになってこそ、社会を変える仕組みを持つことができる。どれだけ優れた技術があったとしても、いずれは真似され、ゆくゆくは追い抜かれていく。
だからこそ、その技術をビジネスの仕組みにつなげること、そしてその仕組みを独自のものとして根付かせることが大事である。
というような記載があります。
インターネットが普及している現代社会では、確かに簡単に世の中にでている様々なものを見ることができます。そして、簡単にコピーできる。(イギリスの大学生の間でもレポートのPlagiarism "コピーアンドペースト”はとても問題になっているそうです笑)
だからこそ、プロダクトの技術だけでなくそのプロダクトを普及させていく仕組みと重なって初めてInnovationが起こる、というのは納得できる気がします。
・どのように拡散していくのか
Diffusion of Innovationというテーマで商品が開発からシェア50%越えまでの過程について。
Productの質はもちろんのこと、タイミングや他分野との連携などがキーポイントになるという点について考察しました。
文献や授業では、インターネットの普及によるInnovationの著しい拡散速度向上についても指摘されていましたが、拡散=普及ではない。確かにインターネットにより”認知”の速さは格段に上がったかもしれないが、その後個人個人が実際に触れて日常に使用することが”定着”するまでの時間やそもそもの原理自体は時代を超えてもあまり変化していないのではいか、という独自の見解を日本のAndroidスマートフォンに搭載されているおサイフケータイの利用率のデータをもとにLearning logで考察したところ、良い考察だと教授からのコメントをいただき、より一層授業が楽しくなりました:)
・市場を独占する商品とは
時代の中で時折登場している圧倒的シェアを持つ商品、通称"Dominant design"。
Blu-ray Disc などはその典型的な例なんだそうです。
日本語では第三世代光ディスクというみたいです。
Innovationの授業では本当によく日本企業の技術や会社がケーススダディーとして登場します。周りの生徒に、思わず「それ!私の母国だよ!」と自慢したくなる、♡
日本にいるとあまり気づかないかもしれないですが、日本技術はやはり世界に誇るもののようです。
このように、レクチャーや文献購読では、Innovationシステムの原理を毎週違うテーマで勉強しています。
並行して行われている週に2時間のWorkshopのクラスでは、
・Six hat Theory
・マシュマロチャレンジ
・MBAや外部からのゲスト講師による講義
といったような、実際の現場で活かせるグループワークスキルについて、ワークショップ形式で身につけています。
(マシュマロチャレンジは、MBAの学生より子供達の方が優秀だそうですよ!)
また、このクラスはグループワークが存在し、最終的にはグループリサーチを完了させてWebサイトを作成しなければなりません!(もちろん誰もプログラミング習ってませんlol)
現在の毎週のグループ課題はその週のお題に合わせてInnovative Productをリサーチし、クラスで発表すること。
私のグループはなんとインド人2人、中国人2人という完全なるアジアンワールド。
ここでの問題点はその両サイドの2人がそもそもで友人、仲良しということです。。。わからないことがあるとすぐに両サイドから英語ではない言語が聞こえていきます。
そもそも、インド人と中国人が話す英語は本当に聞き取れないんです!笑
私の中で、聞き取りづらい英語ベスト3にどちらも堂々とランクインしている大御所様ですよ。そんな方々とするグループワークは波乱万丈です。
最終課題がとても不安ですが、とりあえず今は毎週の課題をこなすことですね。
過去にリサーチしたものだと、
・ウェアラブルデザインより:Lechal
この週は課題文献がウェアラブルデバイスだったので、それに合わせてこちらのプロダクトについてプレゼンしました。
当時、人々の困難をテクノロジーの力を使って解決する商品こそがイノベーションだと思っていたのでこのプロダクトはドンピシャで私の興味分野でした。
(提案してくれたのはインド人!インドのIT産業の発展を感じます)
・日本からもオーダーできる!?新しいWEBサービスFiverr
こちらはチャイナからの提案です。
5ドルで世界中のプロフェッショナルに気軽に仕事を頼めるこのシステム。
プロダクトではないですが、確実に私たちの仕事や環境に変化を与えうる新しい仕組みですよね。
他にも、授業中に他の班が提案したものを紹介します。
・2年に1度は買い換えるスマホの無駄な消費を減らす!?phone brock
現代社会では、世界中で数え切れないほどのスマートフォンが毎年消費されているそう。数年後にはスマートフォンのゴミ山ができるのではないか、そんなことを危惧させるぐらいです。
確かに、私もイギリスに来てSIMフリーのiPhone6Sを購入しました。でも正直なところ、デザインが大きく変わったiPhone6sは私の手には少々大きすぎるのでiPhone5sの新品でよかったなあ〜と薄々後悔していたりします。(画質は最強です!)
それでも、もう私のiPhone5sの内部バッテリーが漏電していて限界だったことは日本にいることから知っていたので、イギリスで遠出してる際に突如iPhoneが壊れ迷子パニック帰宅難民になることを避けるために購入しました。(私、方向音痴なのでGoogle先生いないと教室にも行けないんです笑)
私のiPhoneの話はさておき、
確かにテクノロジーの進化は日々私たちの生活を豊かにし魅了してくれています。
でも、実際もういいかなあ十分だなあと思う瞬間ってありませんか?
世界には限られた資源しかないことをわかっているはずなのに、少しばかりのデザイン改良やシステム機能が加わっただけで、まだ使えるものを捨て、取り憑かれたように新しいものに飛びつく私たちの社会構造。
brock phoneの考え方は、
壊れた部分だけ直せて、自分なりのデザインにカスタマイズできる。だからこそ、使える部分は壊れるまで長く使い続けられる
私はとても素敵だなあ、と思いました:)
ただ、この商品実はまだ商品化しておらず、プロジェクト構想の段階。しかも、携帯って様々な関係各所(笑)とつながってそうなので、事情が複雑に絡み合い商品化するにはまだまだ先かなあと個人的には思っています。
これこそ、どこかの政府や大手企業が先導してOrganizationのフェーズでも改革を加えていき、より良い未来のために大きく舵を切ってほしいなあ、とすでに新しいiPhone6sに幾つかの傷をつけてしまった私はしみじみ感じています(笑)
このように、今回は長くなりましたがInnovationの授業について紹介。
私個人の興味分野であるSocial分野のInnovationについて後期の授業で学ぶ予定なので、その土台を今のうちにしっかりと築きたいな、と思っています!:)
seeya, yuka:)